レッスルキングダム12も いよいよセミファイナルからダブルメインイベント1・2です!
とか言いながらすでに1・5 ニューイヤーダッシュ 後楽園ホール大会もすでに終わっているわけですけどね。
色々と書きたいことが多かったんですよっ!
では早速始めていきましょう。
目次
第7試合 IWGP インターコンチネンタル選手権試合
さぁ、色々と問題の多い試合ですね。
”SwitchBlade”ジェイ・ホワイト 選手の凱旋試合であり、棚橋弘至 選手の復帰試合です。
戦前の舌戦で棚橋弘至 選手は「自分にはメリットがなにもない」と切り捨てました。
しかし
私は全く逆だと思っています。
SNSでも書いたんですけど、今回の棚橋弘至 選手のケガは圧倒的に 棚橋弘至 選手に有利に働いています。
勝てば「ケガでも勝てる棚橋弘至はやっぱりエースだね!」と言われ、
負けても「ケガしてたし仕方ないよね」と擁護される。
どっちに転んでも全く損をしないのが今回の棚橋弘至 選手ということになります。
では ジェイ・ホワイト 選手はどうかと言えば。
勝っても「ケガしてる相手に勝っても実力じゃないよね」といわれる可能性が高い
負ければ「ケガした相手に負けるとか何しに帰ってきた?」といわれることは間違いありません。
勝たなければ自身の株は完全に落ちてしまいますから、この試合は「最低でも勝利」が絶対条件になっているわけです。
ただ、ケガをしているからとはいえ、絶対的なエースとして君臨してきた 棚橋弘至 選手に勝ち切るのがどれだけ難しいかはきっと ”青い目のヤングライオン”ジェイ・ホワイト 選手が知らないわけがありません。
相当なプレッシャーの中で試合に挑んでいると思います。
さらにはこの棚橋弘至 選手のケガによって前哨戦が全てキャンセルになってしまい、ジェイ・ホワイト 選手は東京ドームまで実戦から遠ざかるを得ない状況に陥りました。
”久々の日本なのに全く試合ができないまま、東京ドームという大きな会場のタイトルマッチでヤングライオン時代に見ていた絶対的なエースが相手”
ですからね。
とんでもないプレッシャーに襲われて試合感がそう簡単に戻るわけがありません。
できれば前哨戦でなくとも数試合は組んであげてほしかったなと思います。
それが期待を裏切るような、ちょっとしょっぱい試合になってしまった原因かな?と私的には分析します。
ただ、実際はそこまでヒドい試合ではないんですよ。
トップロープからの攻撃を諦めたシーンで失笑が起きましたが、あれは棚橋弘至 選手が”立てなかった”為に起きたシーンなのでジェイ・ホワイト選手が悪いわけではありません。
その後に出したバックドロップの見事な形からもその実力が分かります。
新日本プロレスでこんなキレイなバックドロップは久々に見ました。
そしてハイフライフローをしっかりとかわす目もあります。
グラウンドで両腕をロックしたまま放つエルボー連打(これの厳しさが伝わりにくい!)で頭にダメージを与えてからのキウィクラッシャーへ持っていく理にかなったムーブなど、個々をみれば非常にいいモノを持っています。
もう完全にケガが水を刺した形になってしまった、ちょっと残念なIWGPインターコンチネンタル選手権になりました。
ベストコンディションでもう一回見たい対戦でしたね。
ジェイ・ホワイト 選手にはまだまだ光る原石としての素質が山ほど隠れているような気がします。
第8試合 IWGP USヘビー級選手権試合
「ノーDQマッチ」というちょっと聞き慣れない試合形式です。
”反則裁定なし””リングアウトなし”というリング内での完全決着スタイルだそうです。
ケニー・オメガ 選手の USヘビー級王座に挑むのは、WWEのトップに君臨した ”THE ALPHA”クリス・ジェリコ 選手です。
もうこれだけで話題沸騰!!
・・・なんですが、きっとテンション上がってるのはオールドファンだけです。
最近のファンにしたら「クリス・ジェリコって誰?」が本当の気持ちだったと思います。
なのでちょっとだけクリス・ジェリコという選手を紹介します。
初来日は1991年 FMWという大仁田厚さんが創設したインディ団体です。
その後、1993年 WARという天龍源一郎さんがエースの団体へ来日します。
邪道 選手、外道 選手との交流は事の時から始まったようで、冬木弘道さん(試合中にみせたマッチョポーズの元ネタ)がリーダーとして動いていた 冬木軍の一員となって活動をしていました。
この頃のリングネームが ライオン道 ということです。
本来はライオンハートという名前ですが、冬木軍はみんな◯◯道と付けるのが普通になっていたようです。
ちょっと意味わかんない感じですね(笑
そしてこの頃はジュニアヘビー級の選手でした。
その後はWCW所属になりしばらくベビーフェイスとして活躍してましたが、あまりパッとしない選手のようでした。
その後、ヒールターンをして 北村克哉 選手が憧れる ビル・ゴールドバーグ さんを茶化すような小悪党キャラで人気が出ていました。
新日本プロレスへ来日したのはちょうどこの頃です。
IWGP jrタッグにも挑戦したことがあります。
(パートナーはエディ・ゲレロさん)
本格的に頭角を現したのは1999年にWWE移籍をしてからです。
ザ・ロックとの抗争を繰り広げたり、WWEの主要ベルトを総なめしたり、WWE&WCWヘビーのベルトを同時に巻くという偉業を成し遂げたりとトップヒールとしての地位を築きましたね。
日本で言えばIWGPヘビーのベルトを持ったままNOAHのGHCヘビーだったり、全日本の三冠ヘビーを巻くようなものです。
ちなみに”Y2J”の掛け声もこの頃に生まれたものですね。(2000年問題=Y2K にひっかけたものです。)
このくらいまで分ればもうスゴさがわかるかなと思います。
使用する技の主要なものは以下の通りです。
今回もおおよそ全て使っていましたね。
ウォールズ・オブ・ジェリコ(逆エビ固め)
コードブレイカー(この技の創始者です)
ライオンサルト(セカンドロープからのムーンサルトプレス)
三角飛びドロップキック
この試合でもこの4つを軸に試合を組み立ててましたよね。
解説では言ってませんでしたが ライオンテイマー という片膝立ちの逆エビ固めも使っていましたね。
全体的にはトップヒールらしくラフファイトを織り交ぜて試合を盛り上げていました。
ケニー・オメガ 選手とは、なんだか縁が深いみたいです。
同じカナダのウィニペグ出身の親日派で日本語ペラペラというのが面白いですよね。
そして、会場の雰囲気を感じながら試合を組み立てるヒールというのも同じ感じです。
実はクリス・ジェリコ という選手を私はあまり知りませんでした。
活躍をしていた時期が私の挫折していた時期とガッツリ重なっていたこととWWEに対して興味がなかった事がその理由です。
なので、実績は申し分ないんですけど、やっぱり 年齢(47歳)と直近の試合数(2017年は2試合?) これを考えた場合にケニー・オメガ 選手の相手になるのかな?という不安しか無かったんですよね。
しかし蓋を開けてみるとさすがWWEのトップヒールを長年務めてきた選手です。
コンディションをきっちりと仕上げてきていました。
そうなれば ベストバウト・メーカーと言われるほどに相手に合わせて試合を組み立てることに長けている ケニー・オメガ 選手との試合が凡戦になることは考えられません。
ヒートアップしてるのはクリス・ジェリコ 選手でしたね。
ゴング前に突っかかっていくくらいの熱が入ってました。
ここはまだ冷静に観ていたんですが、スタミナが不安なので短期決戦をクリス・ジェリコ 選手が狙っていたのかな?と思っていました。
その後にペースが落ち着くとケニー・オメガ 選手のフランケンシュタイナーをこらえていきなりの ウォールズ・オブ・ジェリコ のお披露目!オールドファンはもうこれで大爆発してました。
その後はお互いに得意とする場外戦に移行すると、”カナダの路上王”の異名をもつ ケニー・オメガ 選手が無茶をします!。
海外放送席前に立つ クリス・ジェリコ 選手に向かって鉄柵超えのプランチャ!これで放送席は壊滅しましたね。
さらにはテーブルを身体の上に置いて、そこへダイビングフットスタンプを落とすというハチャメチャ振りです。
普段はこれでペースを自分のものにしていくんですが、クリス・ジェリコ 選手の老獪さというか、全然ペースが変わらないんですね。
逆にケニー・オメガ 選手の方がリズムが狂ってるんじゃないかな?と思うシーンも多くありました。
場外カウントギリギリで戻ってスワンダイブ式の技を狙った所に三角飛びのドロップキックをヒザめがけて打ち込まれました。
その後もずっと クリス・ジェリコ 選手のペースで試合が進んでいきます。
場外パワーボムなんかは素直にテーブルに落ちたほうが良かったんじゃないの?て思ったくらい。
ただ、これはケニー・オメガ 選手の「相手の技を受けきって勝つ」というスタイルから考えると余裕の成せる技なのかもしれませんよね。
クリス・ジェリコ 選手の試合を詳しく知らないのでどっちのペースで試合が進んでいるのかは中々推し量ることは難しい感じでした。
ライオンサルト、冬木弘道さんのマッチョポーズ、サムソンクラッチ(これも冬木さんの持ち技)からのウォールズ・オブ・ジェリコなど要所要所でキチンと自分の技を組み込んでくる辺り、余裕が見えています。
大きい会場での闘い方をよく知ってるなぁって思います。
ケニー・オメガ 選手がスピーディな展開に持っていこうとするとラフプレイでペースダウンして、観客アピールしながらスタミナ回復をしていく クリス・ジェリコ 選手、こりゃ一筋縄ではいかない選手ですよね。
往年のリック・フレアーさんやニック・ボックウィンクルさんのようなインサイドワークが冴えます。
中盤から流血したケニー・オメガ 選手は体格的な部分でも不利になっていきます。
高速ドラゴンでペースを掴みたい ケニー・オメガ 選手ですが、すぐにイス攻撃などのラフファイトでペースを奪われてしまって、なかなか一気に攻め込めません。
イスを持ってトップロープへ上がろうとした クリス・ジェリコ 選手へのVトリガーを打ち込み、クリス・ジェリコ 選手が自分で設置した机へのテーブルクラッシュを受けてしまった辺りから ケニー・オメガ 選手のペースになっていきました。
このVトリガーという打撃技はWWEではなかなか受けることが無かった技だと思います。
案の定、クリス・ジェリコ 選手の動きがピタリと止まりました。
ココがチャンスと狙った”片翼の天使” クリス・ジェリコ 選手はここを一瞬の切り返しで回転エビ固めの要領で回転してからのウォールズ・オブ・ジェリコ!!ロープに逃げようとするケニー・オメガ 選手を引っ張り戻してからの ライオンテイマー!! 逆エビ固めでドームを揺るがす選手って中々いないですよね!。
ここで逆に クリス・ジェリコ 選手がチャンスとみたか必殺のオードブレイカーを狙いますが、そこはケニー・オメガ 選手が阻止して、ついに決めた片翼の天使!決まった!!と思った瞬間に クリス・ジェリコ 選手の手がサードロープに伸びていました。
トップロープからの一撃をお互いに交わしきってから、ケニー・オメガ 選手がカミカゼからのムーンサルトを狙った所をかわされて、元祖コードブレイカー!!あぁヤバイ!だがここまで30分を超える激闘で クリス・ジェリコ 選手のスタミナ切れが見えていて、カバーが遅れてしまったことでケニー・オメガ 選手がキックアウトする余裕を与えてしまいました。
ここが勝負の分かれ目でしたね。
このチャンスでつぎの技にウォールズ・オブ・ジェリコを選択していたら ケニー・オメガ 選手はタップしていたかもしれません。
しかし、クリス・ジェリコ 選手が選択したのは ”ライオンサルト!!” 跳び技を選択したことで ケニー・オメガ 選手に相手を観る余裕を与えたしまったんですね。
背中にイスを叩きつけられ、セカンドロープ上で動きを止められた クリス・ジェリコ 選手はそのまま ケニー・オメガ 選手の必殺技 片翼の天使を 自身が持ち込んだイスの上に叩きつけられる形になり、リング中央で3カウントを聞くことになりました!。
IWGP USヘビー級王座防衛です!!。
戦前の予想として、私はここで BULLET CLUBの乱入があるんじゃないか?とも考えていました。
2017年ずーっと言われてきた”ケニー・オメガ追放”というのがここで表面化するのかな?とね。
東京ドームは前年の総決算となる大会なので白黒はっきりすると予想してたんですよ。
結果として、それはなかったんですけど、結局BULLET CLUB の分裂ってないんでしょうかね?
2018年も気になる部分ではあります。
それにしてもここまで良い試合になるとは正直思っていなかっただけにこの試合の評価は一気に上がりました。
第9試合 IWGPヘビー級選手権試合
さぁ泣いても笑っても2018年のイッテンヨンはこの試合で終了です。
ダブルメインイベントと銘打たれてますが、やっぱりIWGPヘビー級戦こそがメインイベントです。
IWGP USヘビー級戦もそれこそ凄い試合でしたから、これを超えなきゃならないプレッシャーとも闘うことになった両名。
”絶対王者”オカダ・カズチカ vs ”制御不能のカリスマ”内藤哲也
現場で私も感じましたが、もうドーム全体が「内藤推し」だったのは間違いないです。
地鳴りのような大内藤コール!!その中を全身真っ白のマント付きスーツに狛犬のようなマスクをつけた 内藤哲也 選手がゆったりといつものように”TRANQUILO!あっせんなよ!”と言いながら歩んできているようにも見えました。
ただ、それも”絶対的な強者”である オカダ・カズチカ 選手があるからこそとも言えますね。
(個人的にPVはオカダ・カズチカ 選手の方がかっこよかったです)
そのオカダ・カズチカ 選手が登場した時にはおもったよりも声援が少なく感じたのはちょっと意外というか、戦前から本人も言っていたように”強すぎるために嫌われている”という状況を現しているようでした。
この二人は言ってみれば 明と暗 です。
ヒールユニットCHAOSに居ながらも 団体の全面的なプッシュのもと光り輝く王道を進んでいた オカダ・カズチカ 選手 と 本隊側で 棚橋弘至 選手の後継者と思われていたのにファンの大ブーイングを食らってしまうところまで落ちてしまい、傷心のまま渡ったメキシコで新たな自分を見つけて帰ってきた 内藤哲也 選手です。
ファンに媚びることを止めた途端に人気が爆発したというのも皮肉なもんですね。
最も、これはオカダ・カズチカ 選手にも言えることで、オカダ・カズチカ選手はファンに媚びること無く、自分自身が良い試合をすればファンは勝手に着いてくるという揺るがない自信をもって行動を続けた結果でした。
根底は似た者同士なのかもしれません。
さて、試合開始前にひとつ驚きがありました。
オカダ・カズチカ 選手のNEWコスチュームです。
なんとショートタイツからロングパンツスタイルへの変更です!これは予想外のイメージチェンジでした。
ちょっとトルコ絨毯みたいな装飾になってましたね。
これに プ女子な方々からは「絶対領域を返せ(T_T)」みたいな意見もありました(笑
私はなかなか似合ってると思ったんですけどどうですかね?。
試合の方はといえば、王者 オカダ・カズチカ 選手は早っている感じに見えましたね。
内藤哲也 選手は最初こそルチャリブレ的な動きに付き合いはしたものの最後にするっとトランキーロポーズでペースを切り替えていきます。
オカダ・カズチカ 選手はなんとしてもリングに引きずりあげてハイペースの試合展開に持っていきたい感じでした。
いきなりトップロープ上の内藤哲也 選手に向かってドロップキックを出してきましたからね。
中盤戦にはいると 内藤哲也 選手のペースになっていきました。
その狙いは「首」です。
必殺のDISTINO(ディスティーノ)への布石なのは明白でしたね。
場外鉄柵へのネックブリーカー、エプロンへの断崖式ネックブリーカー、リング内でも後頭部へのドロップキックに正面からのネックロックなどもう徹底しています。
この間、オカダ・カズチカ 選手は完全に動きが止まってしまっていました。
かなりヤバい空気が漂ってきました。
「チェンジ・オブ・ペース」
これが上手い選手はやっぱり強いですよね。
オカダ・カズチカ 選手も当然ながら上手い選手です。
中盤の不利を一瞬のスキを突いたDDTからのチェンジ・オブ・ペースで流れを掴んでいきました。
場外でのダッシュキックからのグリーンキラーやネックブリーカーなどこちらも「首」を狙っていきます。
やはり必殺のレインメーカーを叩き込むための布石になっています。
2017年のオカダ・カズチカ 選手の強さは「相手の必殺技を徹底的に受けないこと」だと分析したことがありましたが、実はこの闘い方こそがファンの不評を買っていた一因でもありました。
「1回くらいは食らってみせろよ」
なんて声が本当にあったのは事実です。
別に受けないことが卑怯なわけじゃないんですけどどうしてもそう毛取られていたようです。
対する 内藤哲也 選手が相手の技を受けまくってから逆転勝利というスタイルだったこともあるんだと思います。
なので、この試合も ディスティーノは絶対に受けないやり方なんだろうなと思っていました。
終盤に差し掛かるところではグロリアは受けましたが、スターダストプレスは回避しました。
さすがに連発で受けちゃマズいですからね。
この後に必殺技の応酬が待っているわけですが、果たして受けるのか?
私の中でも焦点はそこでした。
エルボーでの意地の張り合いでヒートアップしていく試合、内藤哲也 選手がむき出しの感情を見せ始めました。
これまで持ち味であったトランキーロが少しづつ消えていきます。
こういう感情むき出しの内藤哲也 選手も好きなんですけどね。
これが「チェンジ・オブ・ペース」なのか?それとも本当の焦りなのか?ミサイルキックを交わしたあとに強引にスターダストプレスを狙いに行ったところからも焦りだったのかな?とも感じます。
それを証拠に直後、高角度ジャーマンからワンクッション置いてのレインメーカーをガッツリ喰らいます!あぁヤバい!!
これは オカダ・カズチカ ペースなのか?それとも 内藤哲也 ペースのままなのか?ハラハラは続きます。
なんとかキックアウトしたもののダメージはかなり深刻なはず!オカダ・カズチカ 選手には余裕が戻ってきていました。
トドメを刺しに行ったツームストン・パイルドライバーをなんとか交わしたもののかなりスタミナは切れ掛かっています。
ここで オカダ・カズチカ 選手の油断がでたのか再度レインメーカーを狙うのではなくコブラ・クラッチでスタミナを徹底的に奪いに来ます。
内藤哲也 選手はそこを狙ったかのようにギアチェンジして一気にディスティーノを決めてみせます!そうです!オカダ・カズチカ 選手が相手の必殺技を受けました!さぁ!これでまた展開が分からなくなってきました。
リング中央で膝立ちのままエルボーで殴り合う両者、どちらももうフラフラになってます。
声を出しながらでないと腕が振れない状態にまでなっていました。
この打撃戦に 内藤哲也 選手が勝利したように”みえました”が、ここは オカダ・カズチカ 選手のフェイクでしょう。
直後、コーナーでネックブリーカーの体勢を崩してDDTを決めてからのディスティーノをこらえてからのレインメーカーを出せたんですからね。
しかし、内藤哲也 選手も勝負どころと考えたか、最後のスタミナを振り絞りランニング式のディスティーノをズバリと決めて、正調式ディスティーノを狙いましたが、ここは2017年の強いオカダ・カズチカ が顔をみせました。
「相手の必殺技を絶対に受けないスタイル」
ディスティーノをすでに受けましたが勝負どころは絶対に喰らわない!この強さ!これこそ絶対王者の強さです。
しかし、内藤哲也 選手だってそれで終わる訳にはいきません。
G1CLIMAX決勝戦でも見せたスイング式のディスティーノを一気に決めてみせるとそのまま正調式ディスティーノで勝負にでました!
ここまでかなりのダメージを与えていたはずの”絶対王者”オカダ・カズチカ 選手ですが、その無尽蔵のスタミナは奪いきれていませんでした。
勝負をかけたディスティーノをガッチリと止めて見せて、そのまま旋回式ツームストン・パイルドライバーからの正調レインメーカーをズバリと決めて3カウント!!文句のつけようがない勝利で9度目の防衛を成功させました。
外道 選手の言葉じゃないですが
「もう二度と誰一人レインメーカーを止めることは出来ねぇ」
マジで誰が止められんだろ?本当に誰が居るの??2018年誰か止められる選手が出て来るのか?これがまた楽しみになりました。
まとめ
第0試合 から メインイベントまで大満足の大会でありました。
ヤングライオン杯優勝の北村克哉 選手の登場から始まり、垣原賢人 選手の高山善廣 選手へのエールに感動しました。
IWGP Jrタッグの ROPPONGI 3Kは残念な結果でしたが、最強のタッグチーム YOUNG BUCKS相手によく闘ってくれました。
これはリマッチに期待を持てる内容だったと思います。
NEVER6人タッグは新たな局面をみせてくれましたし、IWGPタッグ戦は 内容的には圧倒されてしまいましたが、これまでとは違う闘い方を見せてくれた EVIL&SANADA組の伸びしろを見た気がします。
NEVER無差別では鈴木みのる 選手には侠気を感じましたし、後藤洋央紀 選手は新たなステージへ進むキッカケを掴みました。
飯伏幸太 選手は ROHのスーパースター Cody 選手を相手に堂々とした試合展開で勝利を収め、今後の活動がさらに楽しみになってきました。
IWGP Jr は4Wayマッチの可能性をとんでもない形で見せてくれました。
最もこれは今回の4名だからこそなしとげられたのかもしれませんので、もう2度とやらなくていいです(笑
新王者ウィル・オスプレイ 選手に対して 高橋ヒロム 選手が挑戦表明しましたし、マーティ・スカル 選手のリマッチも楽しみであります。
IWGPインターコンチネンタルは正直いって格をかなり落とした格好になりました。
負傷の言えていない王者 棚橋弘至 選手の株を落としてしまった以外にも無理に合わせようとした ジェイ・ホワイト 選手の株まで落としたことは新日本プロレスとしてはかなりの反省が必要だと思います。
IWGP USヘビー はクリス・ジェリコ 選手が予想外の大健闘をしたことで世界的な知名度が一気に上がりました。
ケニー・オメガ 選手は4度目の防衛を果たしたことで長期政権が見えてきましたが、問題は次の挑戦者かなと思います。
世界的にメジャーなクリス・ジェリコ 選手をここで使ってしまった事でそれを超えるものを見せられる選手を探す必要が出てきましたからね。
・・・Cody 選手かなぁ なんて個人的には思ってますけどね。
IWGPヘビーに関しては2018年も オカダ・カズチカ 選手を中心に動いていくことが確実になってきました。
また東京ドームのメインでやろう!と呼びかけたからには1年間守り通すというつもりなんでしょうが、さすがにそれを許すわけにはいかないですから「Stop the オカダ・カズチカ」が各選手の命題になっていくでしょう。
でも、私が一番印象的だったのは、セコンドに付いていた 岡倫之 選手のちょっとさみしそうな顔でした。
そりゃそうだよね。モンスターレイジの相棒 北村克哉 選手が東京ドームデビューしちゃったんですもんね。
頑張れ!岡倫之 選手!!
それでは!