LION’S GATE project7 行ってきました!
矢後です。
感想は「ヤングライオン!そんな事じゃ、まだまだダメだぞ!」ってこと、なんだか妙にベテラン風な試合をしようとするおかしなクセがついてきた気がするんですよね。
おいおい君たちは、まだデビューして3年とたたない程度のひよっこですよね?なんで、相手の技を受けにいってるんでしょうか?観客へのアピールも大事だけど、今はそんなことをに気を取られている場合じゃないぞってことです。
今日は試合結果ではなく、そんなヤングライオン達が陥っている罠というか問題点について、書こうと思います。
ヤングライオンに望むこと
vs 北村克哉
私が推している 北村克哉選手ですが、ここのところ、やたらと観客へのアピールが増えてますよね?もちろん悪いことではないんですけど、それに反比例するかのように技の精度が落ちてます。上がったのは逆水平チョップの打ち方と音くらいかな。
もちろん一部分でも成長しているのはとても喜ばしいことなんですが、それ以外が本当にヒドい!特にスピアーなんてタイミングもボロボロだし、スピード感も無く、ぶち抜く位置が高すぎて技としての迫力に欠けていました。
私としては、こんなはずじゃないんだけどなって思いながら見てましたよ、これが 中西学選手のように腰にダメージ負ってて低い体勢が作れないとかなら仕方のないことかもしれませんけど、そんな身体でも 中西学選手は自分の身体を前方に放り出すようにブツけて勢いと体勢の低さを作っていました。
この違いなんだろうなって考えたんですよ、ベテランは身体が思うように動かなくなれば、それなりに魅せる方法を考える、それなのにヤングライオンの 北村克哉選手は体力も気力も万全なはずなのに雑な仕掛けをしてしまっているんです、おそらくこの「考える、工夫する」という部分が欠けているのかなと感じました。デビューしたばかりなのに変に人気が出てしまって、北村克哉選手は方向性を見失ってるのかもしれませんね。
そんな 北村克哉選手に、今望む3つのことは
・フィニッシュホールドを決める(打・投・極の中からまずひとつ)
・もっとスピードをつける
・試合開始からフィニッシュまでをしっかり頭にイメージする
でしょうかね?
vs 岡倫之
おそらく今のヤングライオンの中で一番完成されているのが、岡倫之選手だと思います。
体格あり、キャラクターあり、テクニックあり、技の説得力ありですからね。
これは早いうちに抜け出してくるかもな?って思わせてくれますよ。
だから、第三世代の中でも動けて強くパワーもある 小島聡選手を相手にしても堂々とした試合を魅せることが出来たんだと思いました、試合時間的には8分足らずではありますが、内容は非常に濃いものでしたよ。だから、小島聡選手も試合後のTwitterで 岡倫之選手を脅威に感じていると素直に話していましたね。
ライオンズゲート、終了。
7分台の試合だったけど、とても濃密な時間だった。
岡のキャリアと年齢を考えたら、末恐ろしい怪物としか言い様がない。
経験値を上げる事ができたのは、岡より私の方かもしれない。
闘えてよかった。
— 小島 聡【SATOSHI KOJIMA】 (@cozy_lariat) 2017年7月4日
全体的なスピード感には欠けます、そこはヘビー級のエースを狙う 岡倫之選手だから多少は仕方のないことかもしれませんが、新日本プロレスのヘビー級はスピードも必要な要素ですからね!そこはしっかりと鍛えあげていって欲しいかなって思います。
そんな 岡倫之選手に、今望む3つのことは
・スピードアップ
・アバランシュ・ホールドへ持っていくムーブをキチンと作って欲しい
・そのまま成長してくれ
って感じでしょうか?
vs 川人拓来
さて、今回見ても一番マズいと思わせたのが、この 川人拓来選手です。
相手の ディック東郷選手があまりに上手すぎるし強すぎましたね。これは会場の誰もが感じたことじゃないかと思います。
ディック東郷選手のスピード・テクニック・試合運び、どれを取っても一流のそれでした、往年の 木戸修さんを思い出しちゃいましたね。このまま新日本プロレスで若手育成に加わってくれないかな?(苦笑
そんな ディック東郷選手に、ほぼ手も足も出ない状態の 川人拓来選手です、しかもこれまでやられっぱなしの試合と全く代わり映えのしない試合展開ですから困りものです。
川人拓来選手の一番悪いところは、声は出るのに手が出ないって所かと思います、「うおー!」とか声はしっかり出てまして、これが 川人拓来選手の気合を表しているわけなんですけど、そこに身体がついて行っていないんですね、だからエルボーにしてもなんにしても「腰が入ってない」んですよ。
もしかしたら体幹が弱いんですかね?それとも下半身?そんな心配をしたくなるくらいに全てにおいて、重心が高い、打撃が手打ち、そのうえ持ち味のドロップキックも微妙に打点がズレてカス当たりしかしてませんでした。本当にもったいない!!
あとは色々と雑にやり過ぎですね。ヤングライオンとしてガムシャラ感を出すのは分かるんですけど、川人拓来選手は、もうそれではダメなレベルに来てます。ですので使う技や動作には、ある程度の正確性と意味をもった使い方をしながら、そこにガムシャラ感を載せなければダメなんですよ。
これはなかなか難しいことです、チョップ1発、ストンピング1発にも意味をもたせ、俵返し、腕の取り合い、バックの取り合い、ロープの振り方、コーナーの使い方などなど、これを丁寧にそして荒々しく仕掛けていかなければいけませんからね、今回の ディック東郷選手の試合運びを見ていて、丁寧に技を組み立てることがどれだけ説得力をもたせるかハッキリ分かりましたからね。
そんな 川人拓来選手に、今望む3つのことは
・ひとつひとつの技や動きを丁寧にする
・スタミナアップ
・フィニッシュホールドを身につける(打・投・極の中からまずひとつ)
(おまけ)ジュニアでやるなら、そろそろ飛び技も欲しいぞ
ってところですね。
vs 海野翔太
肩に怪我してましたね、ちょっと心配です。
今回は、成田蓮(なりた れん)選手のデビュー戦相手を務めました。
これは非常に大事なことでもあります。
成田蓮選手は、デビュー戦なので緊張してます、だからおかしな試合になりやすいんですが、そこは「プロレスラーはホウキとでも試合ができる」と言われる存在ですから、海野翔太選手としては先輩の意地で試合を作ってみせなければいけません。まぁ先輩といっても対して変わりませんけどね(笑
それでも同じ道場で練習をしてきた後輩ですから下手な試合はできません。そして、海野翔太選手が選ばれたのは、デビュー戦の相手をさせても試合を作ることが出来るだろうという期待の現れかな?って思いました。
私の見る限りですが、海野翔太選手は最近、非常に良くなってきていました。少ない技数で勝つことはもちろんですが、試合を作ることを考えながら戦っている感じがあって、きっと頭がいいんだろうなぁって少なからず思っていました。なんとなく名バイプレイヤーになりそうな素質があるように思えました。
【新日本プロレス】新たなヤングライオン現る!八木哲大(やぎ てつひろ)デビュー! 【でも推しは 北村克哉】でも書いた通り、元々気合を全面に出すのがうまいところがありましたし、この試合に限らずですが、相手の出方を伺いながら流れを掴もうとする姿勢が見えているので、このまま成長してくれればいいんじゃないか?と思うヤングライオンのひとりでしたから、本当に怪我の具合が心配ですよ。
そんな、海野翔太選手に、今望む3つのことは
・得意な技を1つ作る(打・投・極のいずれにも)
・すぐ受けに回らない
・はやく怪我を治してね
って感じになります。思った以上に言うこと無いですよ。
vs 八木哲大
今回はちょっと厳しい試合になりましたね。
相手をしてくれた TAKAみちのく選手の不満やいらだちが見てるこっちにも全部伝わってきました。
TAKAみちのく「汗ぐらいかかせてくれよ、オイ!」(新日本プロレス公式サイトより)
こんなこと言われてるようじゃダメです。八木哲大選手は、この大会でデビューした 成田蓮選手の2つ前のLION’S GATEにデビューしてますから、まだまだ不慣れな部分が多いですし、もちろん試合経験も少ないです。
それでも、そんな経験不足とは別の今、ヤングライオンが陥っている罠というか問題点がハッキリ見えてきました、簡単に行ってしまえば「ベテラン風の試合をしようとしている」ことなんです。これは 北村克哉選手、川人拓来選手にも言える部分なんですけども、やたらと「相手の技を受けに行く」んですね。
もちろんチョップ合戦とか張り手合戦は盛り上がりますから、それをやるのは分かるんです、でもそれは自然発生的に起きてこそ盛り上がるものなんです。
それをなんお脈絡もなく大声を出しながら突っかかって行くものの、出て来る技は腰の入っていないチョップや張り手でしかなく、その後に額をブツけながら睨み合うってやるわけですよ。もちろん TAKAみちのく選手だって、そこで腰の入ったいいモノを喰らえば付き合ってもくれますが、全然そうじゃないわけですからね、そりゃ不満も出てきますよね。
なんていうんですかね、「ポーズだけの気迫・気合」になってるんですよ。で、さらには無駄なタメを随所に作ります、わかりますか?例えばチョップを打つにしても「うらぁー」パチン「おりゃー」パチンとなってるんですけど、うまく伝わりますか?(苦笑
あとは、相手の技を食らった後もダメですね、ダウンすると寝っ転がってなかなか立たない、技の痛みやダメージをアピールするのは良いんですけど、それはもっと上の試合に行ってからです。
未熟なヤングライオンがそれやっても、見てる側にはダラダラしてるようにしか伝わらないんですよね、だから「早く立て!」「そんなもんか!」って声援とも罵声とも取れる声が観客から出るわけです。
ヤングライオンなんだから、それこそ技食らっても5秒以内に立ち上がるくらいの気持ちが欲しいです!これは上の試合でも言えることではあるんですが、その場合はすでに15分だの20分だの戦った後に起きる現象だから、罵声ではなく「声援」が飛ぶんです。
そこをヤングライオン達はちょっとはき違えてるかな?って感じがあります、だって開始5分と経たないのにもうダウンさせられたら、つらそうな顔をしながらロープへ這っていくわけですよ、そんなの見てる側にはつらさも痛さも伝わらないですよね?
この辺りはもうちょっと改善が必要な気がしますよ。もしかしたら先輩たちの試合ビデオ見すぎなのかもしれませんね(苦笑
そんな、八木哲大選手に、今望む3つのことは
・ポーズではなく自分の気持ちに素直なファイトをする
・倒されたら5秒以内に立ち上がる(開始5分までは3秒以内)
・先輩の試合を真似するのはまだ早い!
って苦言ばっかりになりますね(^_^;
vs 成田蓮
まずはデビューおめでとうございます!ようやくスタートラインに立つ「資格」をもらったね!
さて、デビュー戦なんで特に言うことはないかな?って気がしますよ、気合も充分だったし、基本的な動きもできていました。見た感じ重心が安定してたんで、これはいい選手になりそうだなって思いました。
ただ、グラウンドに持ち込まれると、動きが止まってしまう部分があったんで、そこを改善していけばいいんじゃないかな?と感じました。
特に良くも悪くもないんで、余計なショーマンに走らずにこのまましっかり練習してって欲しいですね!おそらく次の LION’S GATE があれば、ベテランにブツけられるだろうし(笑
最後に 海野翔太選手の顔面を張っていったのはいいですね。それにしても野球出身者って気性が荒いんですかね? 海野翔太選手も 八木哲大選手も気迫が前面に出てきますもんね、ともかくしっかりと鍛えていってほしいかなと思います。今回のブログでは、ヤングライオンの先輩たちへの苦言を沢山しましたけど、これは 当然ながら 成田蓮選手がこれから経験していく壁なので、迷わずに乗り越えていってほしいなって思います。
まとめ
もっと言いたくなるからまとまんないね(笑
とにかく、今言えることは
・得意技またはフィニッシュホールドを早く見つけて磨く
・スタミナは大事だが、それ以上にスピードを身につける
・すぐ受けに回らない
・メインイベンターの真似をするのはまだ早い
って感じでしょうか?
あなたは賛同してくれますか?
【新日本プロレス】いっしょにすんじゃねぇよ!【全日本プロレス】で書いた通り、LION’S GATE は純粋に若手育成のための大会です。これを活かすも殺すも、ヤングライオン達の心掛け次第ですからね。
それでは!
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